エッセイ
うちの母方の家系は早くに亡くなる家系でした。 そういう遺伝病らしいです。 Marfan症候群という指定難病にも入っている遺伝病です。 主に、血管が脆くなり、動脈解離や動脈瘤など、深刻な心臓病になる確率がとても高い遺伝病です。 突然、変な話で恐縮です…
人生最高の相棒であったまぐろさんが亡くなって丸一年が経ちました。 あの日の事はいつでもぼんやりとした夢のようで、でも時々、生活のあちこちで急に襲ってくる感情は、寂しさという言葉だけで表しきれるものではありません。 今でも突然、胸の奥が軋むよ…
老犬介護が終わるという事はすなわち心にポッカリと大きな穴があくという事です。 母ちゃんももちろん例外ではなく、寂しいと思わない日はない時間を過ごしていました。 そんな中、犬母ちゃんのところに小さな仔猫がやって来たのです。 それは、寂しさに喘ぐ…
近所の花壇で2日ほど泣き叫んでいた仔猫を保護しました。 つい先日まで老犬と暮らしていた母ちゃんは猫育てに奮闘中です。
うちの犬は本当にうちの犬で幸せなのか。 犬と暮らす人……特に老犬と暮らす人は常にその心に刺さった小さなトゲのようなモノが痛む事は多かれ少なかれあるはずです。 犬は人間の言葉を話すことはありません。 けれども、全力で犬と向き合ってきた人たちなら知…
時事ネタや社会へのメッセージの強いもの。流行などをできればあまり取り上げたくない私、まぐろさんの母ちゃんでさえ、看過できないほどの未曾有の事態に世界が喘いでいます。 正確には、世界の「人間というもの」が喘いでいるのですけれども。 人間の社会…
社会がうまく機能するためには、それをまとめる優れたリーダーが必要です。 ですが本来リーダーというのは支配者ではありません。 力で屈服させ、恐怖で支配する人の事をリーダーとは呼びません。 群れというのは原始的で根本的な「社会」です。 群れが村に…
日常を過ごしていると、私たちは、時間が流れている事をあまり気にすることがありません。 もちろん人間は、時間というものを意識して過ごしているのですが、それは人間が決めた計測できる時間であり、カップラーメンを作る時間であったり、お仕事が終わる時…
犬より先に死んじゃダメです。 我々飼い主の本当に大事な留意すべき心構えは 「犬より先に死なない事」 犬の時間はとても早く進みます。 本来であれば犬の最期を看取るのは飼い主さんの役目です。 思い描いた理想のお別れを全うするためには、飼い主さんが先…
今までたくさんの動物と暮らして来ました。 それは同時にたくさんの死と向き合ったということです。 それもあってか、まぐろさんと暮らす前までは、「私はペットロスにならない」という謎の自信を漠然と持っていました。 いつからでしょうか。 明るい陽の光…
愛犬が7〜8歳を超えた辺りから、急にお別れの足跡が大きく聞こえてきます。飼い主さんは自分の相棒と少しでも長くいっしょに居たいと強く思うようになります。その優しい足掻きは、時に自分の選択を揺るがす事になります。老犬になってからは、1分1秒でも長…
吠えるというのは犬にとっては、音声を使ったたくさんのコミュニケーションのひとつです。 犬と暮らす人間は、犬が吠えるのを喜ぶことが少なからずあります。 誰かが自分たちの家に近づいてくる事を警告したり、犬が自分のして欲しいことを知らせたり伝えた…
長い間自分の要望が伝わらなかったり、愛情や関心が注がれない場合や、禁止事項ばかりが雨のようにいつも降ってくる場合に吠える犬が居ます。 人間の子供でもいつもいつも禁止事項ばかりを言われるとフラストレーションが溜まります。 それが爆発するとカン…
ある種の犬は挨拶したり歓迎したりする時に吠えます。 音声によるコミュニケーションを主として学習してしまった犬は、人間や他の犬を歓迎するために激しく吠える場合があるのです。 歓迎の意味合いで吠える時、彼らはリラックスしていますし、やたらと尻尾…
要求吠えは、食べるモノやオモチャ、あるいは自分への注目、遊びなどあらゆる犬の欲求を飼い主や家族や他の動物に要求する時に起こる吠えです。あらゆる「無駄吠え」と言われる人間が強化した吠えの中でも、人間が意図的に強化したものでは無い吠えですが、…
あなたが得意で大好きな事を人から褒められた時、どんな気持ちになりますか?それがあるいは誰かの力になったと実感した時、あなたはとても嬉しくて誇らしい気持ちになるでしょう。大好きで得意な事に共感されたり褒められたりした時の気持ちは我々をとても…
犬を厳しくしつけるのが苦痛だと言う人は近年増えてきたように思います。犬と暮らす人のほとんどは犬を殴りつけたり、電気ショックを与えたりして、苦痛を与えてしつけをすることをしたくないと思っていらっしゃるでしょう。 こういうと、「犬を甘やかしたら…
まぐろさん母ちゃんの大切な大切なムスメ、まぐろさん。生まれて来てくれてありがとう。そして、母ちゃんのところへ来てくれてありがとう。 まぐろさんとはじめて会った時、母ちゃんは犬を飼う気なんかあんまりありませんでした。 まぐろさんのおじいちゃん…
老犬と暮らしたり、老犬の介護をしているとぶち当たるのは、孤独感です。 老犬介護の一番の敵かもしれません。 覚悟を決めて愛情を持って接していても、日々怒涛のように押し寄せるトラブルに翻弄され、そんな自分に嫌気がさしたりして、心はどんどん疲弊し…
まぐろさんが逝ってしまって11/29で1ヶ月経ちました。 胸をぎゅっと絞られるような悲しみや、喉のずっと奥のほうが軋むような寂しさは、1ヶ月経ってもまだ時々母ちゃんを突然襲います。 それは突然フワッとやってきて、またフワッと去っていきます。 愛犬の…
我が家の娘はたまたま人間ではありませんでした。 そう、「人間」ではないのです。犬は犬として家族です。まぐろさんが犬だからと言って家族としての差別はあってはなりません。しかしです。だからと言って、まぐろさんは「犬」なので「人間」として大切にす…
先先代のうちの犬のリリー(通称、りり子)は誇り高いイングリッシュポインターでした。 彼女とのお別れはかなりはっきりと覚えています。そしてまぐろさんとのお別れの時、真っ先に思い浮かんだのがりり子とのお別れの瞬間でした。 (adsbygoogle = window.a…
死を直前に迎えて、食事を摂らなくなったり、水を飲まなくなる犬はたくさん居ると思います。犬は言葉を喋る事ができません。突然食事を摂らなくなった犬に対して、飼い主さんはとても困惑します。なんらかの身体的原因で食べない場合は、食事介助で食べるよ…
まぐログシニア!ご愛読者のまぐろさんファンのみなさまに大切なお知らせがあります。 本日、10/29、まぐろさんは虹の橋のたもとに旅立ちました。 秘密結社老犬倶楽部天国支部への出張となりました。 最後には食事介助などもありましたが、みなさまの応援の…
災害が起こって命の危機を感じた時、家族全員の安全を考えない人はほとんど居ないと思います。もちろん動物を家族だと思う人々にとっては、その家族である動物の安全を考えることはごく当たり前の事です。言い方は悪いかもしれません。誤解を恐れずにはっき…
犬はとても健気な生き物です。裏切られても裏切られても、頑なに飼い主さんに愛を注ぎます。私たち犬と暮らす人間は、そんな犬たちに、いったい何をしてあげられるでしょうか。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 虐待されても飼い主を信…
老犬と暮らす人ならば、誰しもが毎日意識するのは、"死"というものです。 老犬と暮らしていると穏やかな時間の隙間にじわじわと落ちて来て、水の中に落としたインクのように広がるその得体の知れない恐怖を一度は経験した事があるでしょう。 それは、夕暮れ…
老犬介護は迷いと決断の連続です。 苛立ちや寂しさと、老犬介護をする飼い主さんは日々戦っていらっしゃいます。 大丈夫、我々は孤独ではありません。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 老犬介護で心が疲れてしまう前に 老犬介護で一番の…