ある種の犬は挨拶したり歓迎したりする時に吠えます。
音声によるコミュニケーションを主として学習してしまった犬は、人間や他の犬を歓迎するために激しく吠える場合があるのです。
歓迎の意味合いで吠える時、彼らはリラックスしていますし、やたらと尻尾をふります。
そしてもちろん、挨拶のためのボディランゲージを吠えると同時に使います。
人間側からの便宜上、無駄吠えと表しますが、これは全く犬からしてみれば無駄ではありません。
大歓迎であることを全身で表し、なお足りないために吠えるのです。
犬の正しい挨拶を人間が知る
犬には正しい挨拶の方法があります。
あなたの相棒が正しく挨拶をし、ご近所の犬やお散歩仲間にうまく受け入れられるために、あなたは犬の挨拶について正しく学ぶ必要があります。
何故なら犬はとても社会的な動物でひとりぼっちがとてもストレスになるからです。
犬にとっての正しい挨拶を知らなければ、あなたの相棒はお散歩仲間に入れてもらえないかもしれません。
多くの犬と暮らす犬であれば、先輩方からその方法を学んでいくのですが、現代の犬はそうはいきません。
現代の犬……特に日本では、犬はひとりっこの場合が多くあります。
ですから、あなたは犬が少しずつ学ぶ正しい挨拶を邪魔してはいけません。
彼らは犬です。
人間ではありません。
犬と人間が幸せに共に長く生きるためのコツはストレスを少なくすることです。
そのためにはお互いのやり方を深く知る必要があります。
犬の問題行動のほとんどは誤解と勘違いと思い込みによっておこるものです。
犬の正しい挨拶
犬は人間が思うより礼儀正しい生き物で、人間が思うより、無駄なトラブルが大嫌いです。
犬のカーミングシグナルはたくさんあって、彼らはそれを感知することに長けています。
急に大声で「やあ!こんにちは!」と叫ぶような事は本来ならしないのです。
あなたがフレンドリーな我が相棒が挨拶したい他の犬と出会った時、なかなか挨拶をさせてくれないと、犬はストレスがたまります。
それでもあなたが相棒の挨拶したいというシグナルを受け止める事が出来ず、相棒の挨拶に長いこと許可を出さなかった場合、挨拶したいという欲求が頂点に達し、彼は大きな声で「やあ!元気かい!」と叫ぶことでしょう。
犬の挨拶はお互いに、臭いを嗅ぎ、嗅がせることです。
しかも、人間にとってはとても残念な感覚ですが、「オシリの!」です。
初めて犬を飼う方の中に、時々、公園でお散歩中他の犬のオシリの臭いを嗅ぐのを「やめなさい!」と止める方を見かけます。
これはすれ違った人間に会釈をし、「こんにちは」と声をかけるのを止めたことと同じです。
人間にとって「恥ずかしいから」という理由で、犬の挨拶を止めないでください。
あなたは、あなたの相棒から発信されるあらゆる信号を読み取り、挨拶したいという欲求を満たしてあげなければなりません。
他の犬や人間とお散歩する
子犬の時には、正しい挨拶を知らない場合が多いので、初めてあった犬に声をかける時、吠える犬が居ます。
こういう犬はだいたい興奮しやすく、挨拶の最中に忙しなく吠えたりします。
最初はリラックスし、尻尾を振って吠えているだけだったのに、子犬は自分の吠える声や吠えている事自体にだんだん興奮していきます。
そして余計忙しなく吠えるようになります。
飼い主さんは挨拶のために吠える犬をできるだけひとりぼっちで散歩させようとすることが多くなります。
他の犬を見ると吠えてしまう犬に他の犬を見せないようにするのは、警報のために吠える犬には有効であるかもしれませんが、挨拶のために吠えている犬に対しては有効ではありません。
他の犬と接触するということは、先輩がたから挨拶の方法を学ぶ絶好の機会です。
お散歩仲間を作っていっしょに遊んでもらうことは、犬に正しい挨拶を教える近道だといえるでしょう。
犬の心を育てる
犬は大変社会的な動物で、人間と本当によく似ています。
ですから、一番大切なのは、あなたの相棒を仲間と共にあるための心構えのある犬に育てるという事です。
犬は人間よりも無駄な争いを嫌いますし、そのための犬なりのルールをきちんと持っています。
他者に対してしっかりと意思表示ができ、複雑なことは何もありません。
社会において、犬は人間ほど複雑でなくとても単純な心の動きを見せてくれます。
犬の笑顔をひとつでも多く引き出すことは、あなたの相棒の問題行動を減らす唯一の方法です。
犬のしつけは犬の笑顔を奪うことではありません。
ひとつでも多くの犬の笑顔を引き出し、あなたの相棒を幸せにすることがあなたの目的です。
犬のしつけの目標は、吠えない犬噛みつかない犬、なんでもかんでも機械のようにあなたのいうことを聞く犬を育てることではありません。
あなたと、あなたの相棒がいつも笑顔で幸せに暮らすことが目標です。
どうか、いつもそれを忘れないで。