まぐログ!全力犬暮らし

大切な相棒……老犬との愛しい最期のひととき

まぐろさん(犬)母ちゃんちにツナ(猫)が来た話

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老犬介護が終わるという事はすなわち心にポッカリと大きな穴があくという事です。

母ちゃんももちろん例外ではなく、寂しいと思わない日はない時間を過ごしていました。

そんな中、犬母ちゃんのところに小さな仔猫がやって来たのです。

それは、寂しさに喘ぐ母ちゃんを心配したまぐろさんからの贈り物だったのかもしれません。

 

動物との出会いはいつも突然

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まぐろさんとの出会いも、本当に突然でした。

母ちゃんはいつも、人生を揺るがす大きな決断と覚悟を一瞬でする運命にあるようです。

動物はノリと勢いで飼うものではありません。

もちろん母ちゃんもそのポリシーは強くもっていますが、母ちゃんの場合は、動物と暮らす覚悟がいつでもできているのです。

出会ったとき、この子と暮らす!と母ちゃんが決断する事は、人生をかける結婚を決断するのに似ているのかもしれません。

普段ずーっとそのことについて考えていますし、心の準備も整えているのですが、出会いはいつも突然です。

今回の出会いもそうでした。

 

真夏日の続く暑い日、家で用事をしている母ちゃんの耳にどこからともなく仔猫の叫び声が聞こえてきました。

まさに叫び声というくらいの泣き叫び具合でした。

ふだんはそれほど気にしない母ちゃんも、「あれ?これはどうした事だ?」と気になりはじめるほどの声でした。

仕事に行きがてら、おうちの周りを巡って声のするところを探しますがどうも判然としない。

そのうち親ネコが迎えにくるのが常ですので、母ちゃんもそう思っていましたし、その日はそのまま仕事に出かけました。

仕事から帰っても、仔猫の泣き叫ぶ声は聞こえていました。

ずいぶん遠くまで親ネコは遠征に行ったんだなと思いながら、場所さえハッキリすれば見守ることもできるので探してみますが見つかりません。

しばらくすると、泣き声は止みました。

仕方なく母ちゃんはおうちに帰りました。

おうちの事をしていると時折泣き声が聞こえてきます。

気になって何度も探しにゆくのですが、場所がわかりません。

それを繰り返すうちについに2日経っていました。

いよいよ心配がピークに来た時、仕事から帰った母ちゃんは、まぐろさんの面倒を手伝ってくれていた元の職場の社長に協力してもらって、猫捜索。

外は歴史的な猛暑だし、親ネコが帰って来ている補償もない。

しかも、どう聞いても泣いてるのは一匹だけ。

もうこの時には見つけたら連れて帰るという選択肢しか無かったと思うのです。

思うってのは、全く意識していなかったからです。

ご存知の通り、今年の夏の暑さときたら。

声を頼りに探していると、隣のおじさんが出てきた。

どうやら隣の花壇でネコが子供を産んで4匹中3匹を連れて引っ越したみたい。

ここで一瞬、母ちゃんは葛藤する。

親ネコが迎えに来るかもしれない。

でももう3日も放置されているという話。

仔猫にとっての3日って、低血糖になっててもおかしくない。

連れて帰ろう。

決意した瞬間に、ぽたっと上から何かが落ちてきた。

居た!

花壇の高めの木の枝にしがみついていた模様。

すかさず確保して家に連れ帰るというなんとも慌ただしい出会いでした。

乳飲み仔猫を育てる準備

家に帰ってちゃんと見てみると、思ったよりも小さい。

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ええええ。

仔猫どころか赤ちゃんじゃん!

老犬介護を終えて傷心とか達成感とか喪失感とか、そんなものと色々闘いながら、やっと整理のできてきた我が家です。

当然、乳飲みの仔猫を育てる準備などあるはずもない。

だがしかし、すぐにでも食べるものを与えないと低血糖になる!ということしか頭にない母ちゃんは、猫の知識をフル稼働。

猫に関する持てる知識の引き出しを全部片っ端から開けて、オロオロとついてきてくれた社長に速攻指示をだします。

元とはいえ、上司ですwww

しかし、母ちゃんのあまりの迫力に負けたのか、的確に指示通り動いてくれる元社長www

まぐろさんのお世話のお手伝いを頼んでいたからかもしれません。

まずは仔猫用のミルク。

これを少し指につけて舐めさせてみると舐める。

これではとっても大変なので、次にスポイト。

診療化成 滅菌済スポイト 3ml用 100本入
 

これらはスーパーや100均で売ってます。

こうやって保護したその日は2時間おきにミルクをあげました。

しかも最初に指を舐めさせてあげてたからか母ちゃんの指からが一番飲む。

母ちゃんの指が乳首化。

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幸い次の日から2連休だった母ちゃん。

2日と半日2時間起きの授乳を続けます。

少し余裕ができたので、夜中に近所の24時間スーパーに行くと、仔猫用の粉ミルクを発見!

近所のスーパー!神!!!

ミオ子猫のミルク250g

ミオ子猫のミルク250g

  • メディア: その他
 

適切な量のミルクを飲ませるために調理用の秤で体重を計ると、230g。

必要な量飲ませるにはこのやり方は無理がある。

次の日、朝一でペットショップで哺乳瓶ゲット。

マルカン ほ乳瓶 MR-145

マルカン ほ乳瓶 MR-145

  • メディア: その他
 

目盛りがついてるほうが測りやすいです。

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当初は哺乳瓶と同じ大きさwww

飲まない時はシリンジで。
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ちなみにシリンジですが100均の化粧品のコーナーにありました。

化粧品のコーナーです。

母ちゃん、めちゃくちゃ探したので二回言いましたw

後々、病院でもシリンジを貰いました。

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手足も覚束ないし、目も開いたばかりっぽいし耳の効き具合も若干まだ怪しいほどの赤ちゃん猫。

まぐろさんの妹なので「ツナ」と名付けました。

ここで母ちゃん、大誤算。

男の子だと思ってしまったのですw

のちに病院に行くと「女の子だよ」と院長先生w

うちにまた、女の子がやってきました。

犬でも猫でも

実は母ちゃん、猫と暮らすのも初めてではありません。

初めてのペットは大きなカエルのおたまじゃくしでしたが、次のペットは猫でした。

久々の猫との暮らしに悪戦苦闘はしていますが、猫のお母さんの大事な娘を預かったのですから、この子をどこの猫よりも幸せにしなくてはなりません。

いつでもどんな時でもこの子を守り抜かなければなりません。

犬でも猫でも共に暮らすという事を選択した限りは、この子の一生を幸せなものにする責任が母ちゃんにはあります。

怒涛のような授乳期が過ぎて、しっかり離乳も済ませ、今、ツナさんはいたずらざかりの仔猫です。

まぐろさんといっしょで、「大丈夫?ちゃんと育つの?」という心配を他所に、毎日イタズラして母ちゃんを困らせています。

まさかまた、我が家に母ちゃんの困った叫び声と笑いが戻ってくるとは思っていなかったけど、ツナさんのおかげで毎日充実しています。

余談、まぐろさんの意志なのか

まぐろさんのファンの方から、素敵なお話を聞かせていただきました。

なんと想像力が豊かで素敵な考えをされるのだろうと感心してしまいました。

実はツナを保護したのは、まぐろさんがベランダパトロールの時にいつも眺めていたお隣の花壇です。

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当ブログのご愛読者さまであれば、「ああ!」と得心していただけると思うのですが、まぐろさんはこの位置で外を眺めるのが大好きでした。

その方曰く、まぐろさんとツナさんの猫のお母さんの間でお話がついていたのではないかというのです。

子供が生まれて、もしも育てきる自信がなかったら、ここの花壇で産んだらいいよ。うちの母ちゃんが絶対に大事にしてくれるからって。

母ちゃんも私が死んだらきっと寂しくてうまく生きていけないだろうからって。

私はこのお話を聞いて泣いてしまいました。

ツナさんはまぐろさんが残してくれた宝物かもしれないというこの物語が例え感傷的な作り話だとしても、母ちゃんにとってはとても大切なお話になりました。

まぐろさんが出会わせてくれた大切な宝物との暮らしを楽しく……