まぐログ!全力犬暮らし

大切な相棒……老犬との愛しい最期のひととき

【犬の病気】あの日のことを語ります

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今日は少し重たい話をしようと思います。

重たい話が苦手な母ちゃんなので途中ふざけてしまうかもしれませんがご了承ください。

あの日のこと

まぐろさん (@magurogu_fun) | Twitterは子宮蓄のう症で生死を彷徨ったことがあります。

あの時の事を事実として時系列ではあまり記憶していません。

ぼんやりと、時折、鮮明に、その気持ちと情景を記憶しているだけです。

それほど、まぐろさんが居なくなるかもしれないという事は、それまで考えたことがなくて、自分の中のどこにも、その引き出しはありませんでした。

不思議なもので、何頭も看取ってきたにも関わらずです。

まぐろさんは特別、そんな風に思っていたわけではないと思います。

それなのに、全くというほど、まぐろさんがこの世界から消えるということを考えたことがありませんでした。

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病院に行くことになった経緯

あの日は雨が降っていました。

まぐろさんの主治医さんは車で行かなくてはいけない距離にありました。

ずっと調子の悪そうだったまぐろさんが、朝起きると、まるっきり動こうとしません。

それまでも、おしっこの回数が増えるなどの兆候は、今思えばあったと思います。

けれど、緊急を要するとは思えないくらいでした。

老犬の恐ろしいところだと思います。

二日前までごはんも食べていましたし、年齢を経てからは、普段からあまり動かないほうでしたので、突然の事に感じました。

それでも、まぐろさんからの何かしらのサインはあったのだと思います。

母ちゃんはそれに気づいてあげられませんでした。

朝起きて、突然動かず、息も荒いまぐろさん。

幸い、歩いていける距離に主治医さんとは違いますが、動物病院がありました。

病院に連れて行こうと準備をしていると、まぐろさんがゆっくりゆっくり立ち上がりました。

あの時のまぐろさんの姿は今でもはっきりと記憶しています。

横たわったままで、全く起き上がろうとしなかったまぐろさんが、あの時なぜ立ち上がったのかわかりません。

母ちゃんが準備しているので出かけられると思ったのか、母ちゃん!私まだ歩けるよ!と言いたかったのか。

とにかく、抱っこをしようと準備していた母ちゃんを尻目に、まぐろさんはゆっくり歩き出したのでした。

病院までの道中、覚えているのは、抱っこを嫌がって歩くと言い張るまぐろさんと、ビニール傘との格闘。

不思議なもので、そんな事しか覚えていないのです。

そうだな、社長が手伝ってくれた。

それでも結局まぐろさんは、自分の足で歩いて動物病院にたどり着いたのです。

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子宮蓄のう症、迫られた決断

はじめての動物病院ですので、初診の手続きなどをしていると、そこでまぐろさんは大量の膿を出しました。

看護師さんが拭いてくれて、それはとても覚えています。

緊急ですからと、診察室にすぐに通されたのも覚えています。

この前後のことは、あまり覚えていません。

でも、社長曰く、母ちゃんの対応は冷静だったようです。

でも、ホントは冷静じゃなかった。

頭の中が真っ白だっただけです。

エコー検査をしたのも覚えています。

子宮蓄のう症は、女の子ばかりと暮らしていたのと、社長のところの犬が罹っていたので知識はありました。

獣医さんの説明を聞いたのも覚えています。

「歳をとっているからね。でも、今日手術しないと、この子は近いうちに死ぬよ」

今、考えたら「死ぬ」という言葉を使った獣医さんにはとても感謝しています。

他のどんな言葉より、刺さりました。

老犬で手術に耐えられないかもしれない。

でも、手術しないと確実に死ぬ。

もちろん、母ちゃんは手術にかけました。

獣医さんは主治医の先生ではありませんでしたけど、「死ぬ」という強烈な言葉を使って、頭が真っ白の母ちゃんを叩き起こしてくれたので、何故だか母ちゃんはこの獣医さんを信用しました。

そして、まぐろさんを預けて社長と一緒に帰路につきました。

その日は社長がいっしょにいてくれました。

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まぐろさんの居ない日

その日の夕方、獣医さんに行くには、社長について来て貰わないとヤバイくらい精神的にまいっていました。

どう感じて何を思ったのかさえ、覚えていません。

獣医さんから「手術は成功したよ」と言ってまぐろさんのお腹に入っていた膿の詰まった子宮を見せていただきました。

まぐろさん、ごめんね。

人間の腕ほどありました。

こんなのがお腹に入ってたら、そりゃあしんどいよね。

短ければ二日ほど入院ということで、その日はまぐろさんに会えませんでした。

二日後に、リードを持ってものすごくテンションを上げてまぐろさんを迎えに行きました。

母ちゃんにとっては鬼のように長い時間でした。

けれど……

病院で告げられたのは退院延長でした。

ごはんを食べない。

あの食いしん坊のまぐろさんが、ごはんを食べないらしいのです。

リードを握りしめて、ひとりでトボトボ帰る帰り道。

やっと涙が溢れました。

たぶん、それまで泣いていなかったと思います。

近所の見慣れた景色なはずなのに、とても遠いところに来たような気がしました。

 

やっとまた会えたね

次の日、また同じことになったら耐えられないと社長に頼んで病院についてきてもらいました。

まぐろさんはやはりごはんを食べず、面会すると、点滴をしてもらっていました。

獣医さんが点滴を外して、外でおトイレさせてくださいと言われたので、久しぶりにリードを持って、病院の周りを回りました。

まぐろさんはとても元気で、おしっこもちゃんとできました。

ついてきてくれた看護師さんも首を傾げて、なんでだろうねと言っていました。

ごはんを食べないことについてです。

また、退院延長。

帰り際に、病室からまぐろさんの「連れて帰ってー」という叫びが聞こえました。

ごめんね、まぐろさん。

ちゃんとごはん食べてね。

今日食べなかったら明日家であげてるごはんを持って来てと言われたので、その日のうちに三食分作って持っていきました。

後で聞いた話ですが、病室でまぐろさんはずっとぐったりしていて、術後の経過がよろしくないと、獣医さんは思っていたらしいです。

結局、母ちゃんが作って持っていったごはんも一食分しか食べなかったのです。

母ちゃんが行くと、立ち上がって尻尾をぶんぶん振るまぐろさんを見て、獣医さんは、「連れて帰ってみて、なんかあったらすぐに連れて来て」と言いました。

何日目だったかは覚えていません。

リードだけを握りしめて帰る帰り道を何度か経験しましたので、すぐではなかったと思います。

突然、いっしょに帰れることになりました。

帰り道に、いつもの公園をお散歩して、「やっとまた会えたね」って。

その日の夜は、床でまぐろさんといっしょに寝ました。

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無事で良かった生きててよかった

今、まぐろさんはヨロヨロのヨボヨボですが、夜中に徘徊して母ちゃんを困らせるほどには元気です。

連れて帰ってすぐにごはんをばくばく食べ、抜歯の日には診察室に入るのを少し嫌がりました。

その後、ノミの増殖やら色々あったのですが、今では、まさに余生といった具合にのんびりと生きています。

食いしん坊ですw

あの日まぐろさんが、何故ごはんを食べなかったのか、今ならなんとなくわかる気がします。

母ちゃんもごはんが喉を通らなかったので。

いつまでも食いしん坊のまぐろさんで居て欲しいです。

愛してるよ、まぐろさん!

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